2019-02-19




多田明日香個展

「やわらかな四角形」

無事幕を閉じた。

展示が終わってから二日くらい、
私は寝ている間うなされていたらしい。
あの空間がもうないことが思っていた以上に
悲しかったのかもしれない。


最終日は、目に焼き付けて、胸に刻もうと
だれよりもじっくり作品を眺めることに。

今回一番のお気に入りとなった
インスタレーション作品『Trimming』を
眺めながら、次は何をしようとぼんやり考えていた。


押し花の作品『flora』を出版したときもそうだったが、
満足する気持ちはいつも一瞬の感情で
「さぁ次、」と頭の片隅で考えていることが多く、
その辺りに自分らしさがあるのではと
最近は思うようになった。

「次」の答えがすぐ出るわけではないけれど、
ある時点で満足して終わらない自分がいるんだなと
今回の作品を眺めながら、自分のことを考えていた。

でもやっぱり終わるのは寂しいとぼやいたら、
旦那さんが「終わるから次に進めるんだよ〜」と
言ってくれたのは、平気なフリして
じんわり沁みていた。



最後に今回の展示をやってみて一番の感動は、
一つの作品から感じることはさまざまで
自分の作品を見て、


だれかがなにか考えたり感じたりする
ということの素晴しさをものすごく実感したということ。



誰かの感覚のスイッチをONにするような作品を
これからも作り続けたい。



今回、見に来て下さった皆様、
本当に有り難うございました。
嬉しい言葉を頂く機会がたくさんあり、
すごく励みになりました。